「小さいおうち」

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母を誘って映画「小さいおうち」を観ました。
原作を読んだ時には全く違うタイプの青年を思い描いていたのですが、吉岡秀隆くんはどんな風にこの作品におさまっているのかな?母にはぴったりな作品のはず…そんなことを考えつつ開映を待った「小さいおうち」、とってもとってもよかったです。
ねえやさんが同居する家庭に育った母は、時子奥様とタキちゃんの関係にも、現代のタキさんと孫世代の青年との関係にも、1930年代後半当時の空気にも、最後のタキさんの心境にも、そこかしこに自分を映して本当に胸がいっぱいになったと涙を流してました。
私も最後は、ぽろぽろと。実際には、母は恭一ぼっちゃんの世代のようですが。

原作を読んでいた私は、小説の文体が持つ圧倒的な魅力、モチーフの細部へ丁寧に届く描出力の素晴らしさに改めに思いを馳せつつ、この映画が静かに上品に作品世界を表現し直したことを、本当に見事だと思いました。
すでに出来上がっていたイメージと距離があったキーパーソン吉岡秀隆も、観終えた今は、なるほど、と納得します。
原作のエピソードもきちんとひとすじに映画用に整っていたし、やはり「山田洋次」の元にはこれだけの役者が適材適所に揃うのだとキャスティングにもつくづくと感心しました。

客席はほぼ満席。チケット売り場は大混雑。二日前にベルリン国際映画祭で黒木華さんが最優秀女優賞を受賞したばかりで、その効果でしょうか。
今日のためにちゃんと数日前にチケットを押さえていたので、母にセンター少し前目のベストシートをプレゼントできました。
平日昼間の上映回で、私は最年少(推定)。様々な世代が鑑賞者として受け取れる、稀有な作品なのかもしれません。
ともあれ、今日もまた、観るべき一本をちゃんと観られた喜びがありました。よい映画でした。

写真はパンフレットの表紙です。この800円のパンフレット、内容が豊かでとてもよい編集なのでお勧めです。800円じゃ安いよ!

映画館を出て母と伊勢丹を歩き、遅いお昼ごはんには韓国料理の定食を食べました。お食事しながらあれこれとお喋りしてよい時間を過ごし、そのあと別れて私は渋谷へ。

ソワレの舞台で「もっと泣いてよフラッパー」を観ました。また松たか子!